1 「活静体操」とは
 

 私たちは自分の体について意外に無頓着です。体の表面には気を使っても、体の中でどのようなことが行われているか、あまり理解できていません。

 なぜなら、健康に生活しているときには、血液循環や体温調節、生理的なさまざまなはたらきが、自動的におこなわれているからです。日々の生活に夢中になっていて、自分のからだの中で起こっていることにほとんど注意が向きません。

 病気になったとき初めて、何か大切なものが失われたことに気づきます。痛みが起こったり不快になったり、発熱したりして、体の内部から警報ブザーが鳴らされたとき始めて、深刻な問題がおこっていることに気づくのです。

 それは、私たちが普段は気にも留めない肉体内部からの緊急メッセージです。もっと早い時期に、体が発するメッセージに耳を傾けられれば大問題(病気)にはならないのです。

 さて、私たちの体には、生命エネルギーが流れています。一般にそれは「気」と呼ばれており、それが、生きるための不可欠な力です。

 「活静体操」はそうした「気」の存在に気づき、「気」を強化し、心身をコントロールするためのトレーニングであるといえるでしょう。

 「活静体操」の実践によって、肉体は本来の若々しさと健康を取り戻します。心はストレスから解放され、自己の内部に秘められていた「直感力」「創造性」などさまざまな能力も次第に開花してくるのです。

 
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